インドに生まれチベットに伝えられた 『タンカ』 はチベット仏教の掛け軸のことです。主にチベットで作られているものが多いのですがモンゴルや中国での製作されいるものもあります。タンカは元々僧侶が人々に仏教の教育や釈迦の伝記を教える為につくられ、持ち運びできるようにされていると言われています。タンカには壁画、刺繍、アップリケ、織物、版画、宝石画などがあります。刺繍タンカは、修業中の僧が一針一針心をこめて刺繍と言われています。特に金糸をたくさん用いられているものはきらびやかで神々しく輝きを放っています。チベットタンカは、バター灯を燈すため独特の香りが付いて寺院に居る様な気持ちにしてくれます。チベット人は、親類や大切な人が亡くなり四十九日法要時、占星術師に告げられた尊格をタンカに描く習慣もあります。在家信者でなくても刺繍タンカに惹かれて飾ることにより心の落ち着きを得る事も出来ると思います。日本仏教もチベット仏教もインドから始まって長い歴史を経てきた仏教の歴史の中で輝かしく彩られたチベットタンカの仏教美術の世界を堪能し現代社会のめまぐるしさで置き去りにされた
人間本来の優しい心を取り戻し未来に向かう生きる力を届けてくれることでしょう。
【刺繍タンカを刺繍する糸です金の糸は金を巻きつけて作られています】
転経器(てんきょうき)とも言われて、チベット仏教で用いられる仏具でマニ車、摩尼車です。チベット語でマニコロとよばれています。マニは如意宝珠でコロはチャクラの意味です。マニ車は円筒形で側面にはマントラが刻まれて内部にはロール状の経文が納められていて手に持って廻せる物や寺院などで設置されているものは数十センチから数メートルのものがありますが回転させると回転させた数だけ御経を唱えた功徳があると言われています。チベットの人々は歩きながらマニ車をまわしたり椅子に座って廻しながら語り合う姿を街のあちらこちらで目にすることが出来ました。祈りを感じることが出来ます。
すべての生きとし生けるものが平和で
幸福と健康に恵まれますようにの願いを込めて
魔除けや祈りを込めた御経文を印刷した旗の事で、チベットでは山頂、家の屋根峠、橋、湖、お寺の広場、などに揚げ、ラーソル『土地の精霊や仏様を拝み焼香』の習慣があります。ルンタはチベット仏教が伝来する前のポン教の時代に勝利の旗(ギャルダル),軍旗、やルダル旗(軍隊や遊牧民が団体で移動する時の目印)として悪霊を祓い土地の精霊に祈願すると言われています。風にはためくごとに、風が仏法を世界中に広めると言われています。5色は物質の五元素を表します。黄色は地、緑色は水、赤色は火、白色は風、青色は空を示します。風の馬が描かれている場合ルンタとよばれ、風馬旗とも呼ばれることもあるようで六字大明呪(ろくじだいみょうじゅ)、四神(虎、麒麟、鳳凰、龍)も描かれている。六字大明呪、正式名 六字大明王陀羅尼(ろくじだいみょうおうだらに)は仏教の陀羅尼(呪文)の一つオーン・マ・ニ・パド・メー・フーンの6文字の短呪です。観世音菩薩の慈悲を表現した真言で観音六字
【蓮華の宝珠よ、幸いあれ】 オーンが幸い、マニが宝珠、パドメーが蓮華、フーンが呪文ラサのポタラ宮の近くの岩に六字大明王陀羅尼が刻まれています。